今年は例年より遅かったですが、いよいよ梅雨に入りました。
大雨が続くと地盤が緩んで土砂災害が起こりやすくなってしまいます。
傾斜が急な山が多い日本は、台風や大雨等が引き金となって、がけ崩れや土石流、地すべりなどによる土砂災害が発生しやすい国土環境にあります。土砂災害は一瞬にして、尊い生命や家屋などの貴重な財産を奪うなど、甚大な被害をもたらします。
R5年(2023年)の各地の土砂災害の発生件数
資料:国土交通省
九州は、土砂災害の発生数が多い地域になります。
土砂災害のおそれのある地区は「土砂災害警戒区域」等とされています。普段から自分の家がこれらの土砂災害のおそれのある地区にあるかどうか、市区町村のホームページや国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」などで確認しましょう。
土砂災害の前触れは
大雨によって土砂災害が発生する時には、前触れとなる現象があります。いざという時のために、ぜひ覚えておいてください。
1つめは、がけや地面にひび割れができることです。
2つめは、木が裂ける音や石がぶつかり合う音が聞こえたり、土のにおいがしたりすることです。
3つめは、井戸や川の水、湧き水が濁ることです。湧き水が止まる場合も、前触れの一つです。
4つめは、がけや斜面から水が湧き出たりすることです。
そのほか、小石がバラバラと落ちてくる、地鳴りや山鳴りがする、雨が降り続いているのに川の水位が下がる、樹木が傾く、などがあります。このような時は、土砂災害の危険が高まっています。すぐに周りの人に声をかけて、安全な所へ避難してください。
毎年、6月1日から30日は「土砂災害防止月間」です。
月間中は、「みんなで防ごう土砂災害」を運動のテーマとして、土砂災害警戒区域等や砂防設備などの点検や情報伝達訓練、防災意識を高めるための啓発活動などが実施されます。
土砂災害防止月間を機に、皆さんも自分の地域の危険な場所を確認したり、避難場所までの経路を歩いてみたりするなど、 万が一の事態に備えておきましょう。